リベラルアーツ
リベラル・アーツという表現の原義は「人を自由にする学問」で、それを学ぶことで一般教養が身につくもののことであり、こうした考え方の定義としての起源は古代ギリシアにまでさかのぼる。
これらの学問は役に立たない学問であり、役に立つことを学ぶのは奴隷だとされていた。役に立たない学問を学ぶのは自由人だからであり、そういう人たちのステータスシンボルだったと言ってよい。 が、啓蒙の思想が広まり、例えば、17世紀のフランシス・ベーコンの「四つのイドラ」では、ひとは誤解や先入観、あるいは偏見にいつもまみれていて、そこから自由になる必要があるとされた。 こうなると、自由七学科も意味が変わってくる。自由な人がする学問ではなく、自由になるためにする学問なのだ。「知は力なり」。 人を自由でなくしているものは、重力かもしれないし、病気かもしれないし、昔ながらの無知や弱さかもしれない。世界は、狭い世間に生きている私たちよりもいつも広い。 http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/booklet-gazette/bulletin/581/open/581-3-1.html
哲学¶
哲学は自由七科の上位に位置し、自由七科を統治すると考えられた。
三学¶
- 文法学 -
広義においては文法を独自の学術体系として捉えた呼称。文法論ともいう。
- 論理学 -
「論理」を成り立たせる論証の構成やその体系を研究する学問である。
- 修辞学 -
弁論・叙述の技術に関する学問分野。雄弁術、弁論術、説得術、レトリックとも。
四科¶
- 幾何学 -
図形や空間の性質について研究する数学の分野である。
- 算術 -
数の概念や数の演算を扱い、その性質や計算規則、あるいは計算法などの論理的手続きを明らかにしようとする学問分野である。
- 天文学 -
天体や天文現象など、地球外で生起する自然現象の観測、法則の発見などを行う自然科学の一分野。
- 音楽 -
音楽の定義には、「音による芸術」といったものから「音による時間の表現」といったものまで、様々なものがある。